冒険、恋愛、友情……皐月祭2017展示6作品をご紹介

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1.
マレーア緒方さんの小説
『サランの戦士 妖怪ブランコ』

10歳(小学4年生)の少年少女5人が活躍する物語です。ブランコとか妖怪とか書いてあるからといって、子ども向けの安直なおはなしだと思ったら大間違い! 読み進めるに従って重厚さを増すストーリー展開に、あなたもきっと目を離せなくなるでしょう。
現代っ子の考えかたや普段の振る舞いがいきいきと描かれていてそこも魅力的なのですが、圧巻はなんといっても大冒険の様子。主人公たちは小学生なのに、高校生が読んでも難しいくらいの、豊富な知識に裏打ちされた綿密な描写。リアルな情景が浮かび上がってきて、小さな冒険者たちと一緒に読者もハラハラドキドキさせられます。
ネタバレ防止のため、詳しく説明できないのがとっても残念! タイトルの「サランの戦士」とは一体なんなのか。そして、妖怪ブランコとは? 個人的には90%以上の人が予想を裏切られると思っています。展示期間はあと3日。この衝撃の小説作品を見逃さないでくださいね。


 

2.
マレーア緒方さんの詩
『夢色メイク』

緒方さんは今回の学祭が初参加なのに小説も詩も同時に発表、しかもここ以外にも色々な場所で精力的に活動なさっています。『サランの戦士 妖怪ブランコ』は長い作品でしたが、こちらの『夢色メイク』は短いため、あまり時間がないというかたでも気軽にお読み頂けますよ。
女性にとってのメイクに関する詩ですが、男性のかたにもおすすめです。自分とは違う感受性に触れることは人生を豊かにしてくれますし、もしかしたら性別が異なっていても共感できる部分があるかもしれません。
そういえば巷では俳句が流行していますね。有名な先生の俳句講座がマスメディアで人気を博しているおかげで、日本国民の詩的水準はかなり上昇したようです。普通の文章との違いをふまえて読むと、詩というものの良さをよりいっそう味わえるようになるでしょう。


 

3.
美波さんの小説
『兄と妹、2人の暮らし』

「執筆(大)好き♡同好会」の部長である美波さんは、これまでにも多数、兄と妹との関係を描いた小説作品を執筆しています。『兄と妹、2人の暮らし』のお兄さんは男性保育士、妹さんは高校3年生。
幼いころに両親をなくしてずっと二人で生活していたということもあり、普通の兄妹以上に親密な関係を持っているようです。兄は一見ぶっきらぼうですが、本音ではもちろん妹のことを大事に思っていて、それを十分に感じている妹のほうは兄への純粋な好意を隠すことなく無邪気に表現しています。
そこへ登場するのが、妹の親友の女子高生。親友JKはお兄さんに気がある様子。しかも歩いているときにお兄さんの隣のポジションをキープするなど、かなり積極的。
妹は、これまで一度も聞いたことのなかった恋愛関係の質問を兄にぶつけたのでした――


 

4.
美波さんの小説
『初恋、一緒懸命』

主人公は高校1年生の女子生徒。ちょっと変わった自分の名前にコンプレックスを抱いているようです。嫌なことがあったりすると、校舎裏などの一人になれる場所で過ごしていました。
そんな彼女の前に突然現れる男子生徒。もちろん見ず知らずの他人。にもかかわらずなにかとからかってきたり、挙句の果てにはプライベートな要求までされて、主人公はだんだんと彼に腹を立てるようになります。
この男子生徒は、なぜしつこくからんでくるのでしょう。そんな当然の疑問に対して、主人公の親友であるクール系女子が主観的な分析結果を出します。それを聞いた主人公は、次に例の男子生徒と会ったとき、彼の意外な一面を知ることになりました。
その後、なんと別の男子も急に主人公に近づいてきて、人間模様はいっそう複雑に。二人の男子は同じクラスらしいのですが、一体どんな関係なのでしょうね。


 

5.
あかねさんのスライド
『トモダチ』
本日5月26日に生誕祭を迎えられた(おめでとうございます!)あかねさん原作の同名小説を映像化したスライドです。この『トモダチ』はちょうど2年前に初公開されてからというもの毎回「執筆(大)好き♡同好会」の出展教室で上映され続けているロングラン作品となっております。
幼年時代の冒険を描いた緒方さんの小説、青年時代の恋愛を描いた美波さんの小説に対して、あかねさんの『トモダチ』はその名の通り友情が描かれています。子供のとき、大好きだった友達。いつも一緒に遊んでいた友達。大人になったいまでも、その友情は続いているのでしょうか。
数年前、『君に友だちはいらない』という本が話題になりました。SNSなどで広く浅くつながった友達は不要、というような内容だったと思います。しかし、あかねさんの『トモダチ』は、そういう表面的な関係ではありません。真実の友情がどんなものかを知りたいかたはぜひご覧あれ。


 

6.
新庄飛鳥&田中たぬきのゲーム
『アジョイナント ~醒めし魔王と純潔の罪人~』
面白いミニゲームをいっぱい作っている「おいでよ♪なぞ部」の新庄飛鳥部長が1年以上かけて作った、ミニじゃない本格派西洋ファンタジーRPG。シナリオのほうで「執筆(大)好き♡同好会」の田中たぬきが参加しています。
主人公は16歳の少年。剣と魔法の世界なのに、彼はただの調理士見習い。悪と戦うなんてこともなく、ありきたりの日常を送っていました。そんな彼の運命が、魔王の存在とどのようにかかわり、変わってゆくのでしょうか。
↓こちらの飛鳥さんのホームページに、プレイ画面のスクリーンショットが何枚か掲載されています。
アジョイナント ~醒めし魔王と純潔の罪人~
(登場人物たちの顔グラフィックとサブタイトルの文字は新庄飛鳥作、メインタイトル文字とオープニング・エンディング曲は田中たぬき作)
私はキャラフレ内のシナリオコンテストで一度入選しただけですが、新庄飛鳥氏は外部のゲーム制作コンテストで受賞経験があるという本物のクリエイターなので、ゲームとして純粋に楽しめることは保証します。

 

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